覇権の標的 フェイk・ゲーム  幸福な会社 会社、売ります D列車でいこう インバウンド








« 2012年04月 | メイン | 2012年06月 »

2012年05月31日

こつこつ

Rxxx.jpg

 夜中、雨音がしていたが、朝には上がった。

 自宅、Al Prosecco、Museo、広場の順に移動して仕事。
 長編はまだ4日ほどかかるので、エッセイの仕事を先に片づける。

 お腹がすいたので、帰宅して、スープ仕立てのカッペリーニ。ラビオリを浮かべて、ワンタンメン風に。

 エッセイを書き終わったところで、 Da Filo でネットにつないで編集者に送信。

 帰宅後は、ここ数日に新しく書いたところをプリントアウトを元に推敲。

 夕食後、テレビでローマの陸上競技をみたら、ウサイン・ボルトが世界記録を出した。
(と思ったのだけど、どうやら今季世界最高記録だったらしい)

 その後、また仕事に戻る。

2012年05月30日

地震の情報収集

Rxxx.jpg

 テレビで地震の被害が大きく報じられるようになった。
 まだ、生き埋めになった人たちの救出作業は続いているようだ。
 災害救助犬の姿もたびたび報じられている。
 どうやって復旧させるか、というテレビ討論も始まった。

 義援金を自動的に寄付する電話番号が画面に出る。
 SMSや電話をすることで、自動的に2ユーロが義援金になる。
 日本でも、昔、ダイヤルQ2で同じようなことをやっていたね。

 テレビでは言葉の問題もあって断片的にしかわからないので Tabacchi で新聞を買う。
 どれを買うのがよいかわからないので、一番表紙が地味だった Il Gazzettino (1ユーロ)

 無料で屋根がなくて wifi が通じるけど時々座れない広場。
 無料で屋根があって wifi が通じないけどほとんど座れる Museo.
 無料で屋根があって wifi が通じなくて寒いけど必ず座れる(笑)自宅。

 これでは雨が降るとネットから断絶してしまう。
 スケジュールを入れての編集者との skype 会議が天候に左右されては具合が悪い。

 というわけで、いままでの仕事場に加えて、今日は有料で屋根があって wifi が通じる仕事場の開拓。

 広場に面した Al prosecco へ。
 コーヒー、2ユーロ。ここはもちろん広場で使っている VeniceConnected が使える。
 午前11時くらいから開いているから、日本時間夕方6時からの会議なら使える。
 午後、次第に混んで夕方になると、席が確保しにくい。休む日もある。

 広場から一本入った Osteria Da Filo へ。
 コーヒー、1ユーロ。
 店の専用 wifi が使える。
 開くのが遅い。午前0時までやっている。
 でも、夜になると若者が集まって騒ぐのでものすごくうるさい。(笑)

 広場にほど近い MAJER は、
 コーヒー、0.8ユーロ。広場の VeniceConnected が使える。
 テーブルが3つしかない。人通りが多くて落ち着かない。

 地震後の情報流通のため、31日まで VeniceConnected は通信インフラとして、一般に無料開放されている。(こちらは契約しているので関係ないのだけど)

Rxxx.jpg

2012年05月29日

また地震

Rxxx.jpg

 MAJERで、 Bastone (「杖」という意味=フランスパンのバゲット)を買う。
 それでサンドイッチにしたら顎が疲れた。(笑)

 午前9時、地震。
 短いけれど強烈な揺れ。
 家に被害はなし。
 窓を開けると、近隣の人が窓と窓の向かい合わせで、話をしている。
 イタリア語なので参加できないけど、お互いに目と目で安否確認。

 テレビを点けるが、何も変わらず通常放送。

 20分後、パドバ近郊の農家が映る。
「水遣りのホースがこんなにずれちまってさあ」なんてどこか長閑な実況中継。
(でも、そのころ、バドバ大学は崩れていた)

 FM放送では話題になっている。
 被害が出ているらしいが、放送に緊張感はない。

 ほぼ一日中、家で仕事。
 着々とラストに近づいている。
 編集者に日本時間4日夜までに原稿を送ると連絡。

 夕食は、メルルーサのコットレッタ。
 英国で言えばフィッシュ&チップスのフィッシュ。

 夜9時、やっとテレビのニュース番組で地震の被害状況が詳細に報じられていた。
(だからといって僕が詳細に理解できてはいない)

2012年05月28日

ベネチアの路地と社会システム

Rxxx.jpg
(どんな小さな路地にも設置されている街路灯)

 月曜日。紙ゴミの日。

ベネチアのゴミの分類;
 普通ゴミ(鉄もここに含まれる!)
 ガラスゴミ(PET、プラスチック、ガラス、アルミ)
 紙ゴミ(新聞雑誌などだけでなく鼻をかんだ紙も含めすべての紙はこの分類)

 普通ゴミの回収は月曜から土曜の朝。
 ガラスゴミは火木土の朝
 紙ゴミは月曜の朝。(他の日もあるかも)

 その他、道は作業員が頻繁に清掃している。
(でも、それ以上に頻繁に犬が糞をしていく)

 夜のうちに家の前にゴミを出しておくと、地域によるけど、うちの場合、午前8時過ぎに回収していく。

 このあたりの公共サービスはなかなか充実している。

 ベネチアは路地の街だが、どんな狭くて短い行き止まりのような路地でも、必ず公共の街灯がついていて夜は明るい。
 意外にもベネチアには夜暗い路地はひとつもないのだ。
 街灯にはすべて管理番号がつけられている。

 ベネチアに限定すれば治安はものすごくいい。
 深夜1時に、若い女性一人がミニスカートで歩いているのも普通。

 そのかわり、まともに税金を払っている人は、なんだかんだ収入の4割ほどの税負担。
 その代わり医療費も無料。もちろん出産経費も。

 イタリアは高負担高福祉の社会だ。

 とにかく食べ物が安いので、住むところさえあれば、収入が少なくても生活は楽だ。

 電気代が高いので、蛍光灯型電球がとても普及している。シャンデリアにも!

 問題は、払うべき税金を払っていない人が多いこと。
 聞くところによれば、国民の半分以上が税金を払っていないという。

 ベネチアは観光客からできるだけたくさん金を取ろうという姿勢がはっきりしている。
 ホテルに泊まると宿泊税一日ひとり3ユーロ。
 水上バスは市民は1回1.5ユーロ、旅行者は7ユーロ。
 1週間以上滞在するには住民登録が必要で、そのための費用がなんと約150ユーロ!
(でも、ユーロ圏の移動が自由でパスポートチェックがないので、多くの場合、1週間以上滞在していると行政が把握するのは事実上困難)


 ちなみに、日本では増税論議が盛んだが、各種控除などで日本人の8割は所得税が10%以下。
 消費税が5%。

(年金や健康保険を別に取られているとはいえ)これで税金が高い、増税はケシカランといっているのはとても不思議な気がする。

 増税は無駄をなくしてから、というのは正論に聞こえるけど、僕は間違っていると思う。
 無駄をなくす能力が政治家や官僚にあるならそもそも財政危機になったりしない。
 能力とやる気のない人たちに、できないことを期待するのは非現実的だから、無駄をなくすのを待っていたりしたら間に合わない。

 必死で小説書いているより、生活保護を受けた方が収入が多い、という程度には日本の福祉は充実している。
 税金ぐらいもっと払おうよ。

 て、比較の仕方が変かな?


 今日も、夕方、散歩。
 いよいよ脱稿が近い。

Rxxx.jpg

2012年05月27日

日曜日

Rxxx.jpg
(散歩道にある八百屋)

 日曜日。

 朝食を MAJER に食べに行ってみる。
 といっても家とあまり変わらず、食べるのはブリオッシュ。飲み物がカプチーノ(1.2ユーロ)になるだけ。(二人で4.4ユーロ)

 店の前のテーブルで広場の wifi が拾えるので、PCでメールのチェック。

 午前9時にはひっきりなしにお客さんが来て、そこで食べたり、持ち帰ったり。
 9時半になると、さっと人が引いて、店の人がフロアを掃除し始める。

 引き続き、執筆、追い込み中。

 気分を変えて、使っていなかった第二ベッドルームを仕事部屋にしてみる。
 光がたくさんはいる部屋で気持ちがいい。
 寒く感じたところで、外へ出ていつもの Museo で、午後6時まで。

 朝食に出ている間に洗濯しておいたシーツを外に干したら、取り込んだとき、太陽の匂いがした。

 執筆好調。
 終わりが見えてくるといつもそうだけど、終わらせてしまうのが惜しくなる。(笑)

 本日も、午後7時過ぎから、お散歩コースへ。36分。
(午後9時過ぎまで明るい)

2012年05月26日

絶賛、追い込み中

Rxxx.jpg

 昨日は、少ししか書かず、夜半から、大団円までの構成を、白紙にペン書きで考えてみた。

 小説は終盤になって、伏線の回収モード。

 決まっている部分を書き進めながら、頭の半分以上は別の部分をどうまとめるかを考えている。
 ちょっと不思議な状態。
 決まっている部分を書くのは、それほど創作的なことではなく、頭の中で決まっていることを手を動かして文字にしているだけの肉体労働。
 それをしながら、創作頭が回転して別の場面を考えている。
 そうして、書いている場面と頭の中の場面がリンクしたりする。

 本日も、自宅、サン・ジャコモ広場、自然史博物館を移動しながら、書き上げた部分を見直しつつ、大団円の展開をぼんやり探る。

 本日も午後7時を過ぎてから、散歩40分。
 身体を動かした方が頭も働く。
 歩いているうちに、無意識の中で物語ができて、それが別の時間に絞り出されてくる感じがする。

 コーヒーの豆(粉)がなくなったので、生協に買いに行ったら LAVAZZA(4.06ユーロ) がないではないか。
 というわけで、試しに Segafredo (2.99ユーロ)を買ってみる。
 LAVAZZA よりも酸味がなくて苦みが強い。
 これはこれ、ですね。

 5.65ユーロで鮭の大きな切り身を買う。
 というわけで、夕食は鮭のグリル。
 美味しかったけど、部屋中が生臭くなった。(うう)

 食後もまた仕事。

 日本から持ってきている小型のプリンタ HP Officejet 100 Mobile Printer がけっこう優秀。

2012年05月25日

囮捜査

Rxxx.jpg

 今日も、起きて真っ先に MAJER へパンを買いに行くという生活。
 
 キッチンに蟻がいる。駆除してもしばらくするといる。
 ふと足下を見る。
 げっ、床に行列ができている。
 スプレーで退治する。

 しかし、原因を突き止めないと根本解決にならない。
 しばらくして一匹も居なくなったはずの配膳台に3匹を発見。
 囮{おとり}捜査に入る。

 わかりました、彼らのターゲットは先人の置き土産であるシトロンのシロップ。
 ビンの周りを水で洗って、一件落着。

 午後、客人があるらしいので、部屋に掃除機をかけ、シャワーを浴びたらもう昼になり、食事を作ったらもうすでに午後1時。
 まだ、原稿、一文字も書いてない。

 いつもの Museo に出勤して仕事だ。

 そろそろプリントアウトも必要な時期なので、文房具屋でA4の用紙を500枚購入。(3.5ユーロ)

 身体を動かすため、涼しくなってから新しい散歩道の開拓へ。
 ベネチアの西側と南側を大回りしてサルーテ教会へ行くコース。8900歩。
 サルーテからは、Vaporetto で帰宅。

 午後8時半の閉店間際に、BILLA と COOP をハシゴして食材の買い出し。
 水の在庫確保に精神的に追われている感じがあるので、1.5Lの6本パックでまとめ買い。

 夕食は、グリルされたアーティチョークの酢漬け、水牛のモッツァレラ・チーズとトマト、夏野菜のスパゲッティ。
 水牛のモッツァレラ・チーズが200gで3.5ユーロというのがすごくうれしいなあ。
(ここのところ、ユーロが99円代に突入しているのもうれしい)

2012年05月24日

ボクワ、ガイジン

Rxxx.jpg

 午前7時半、広場へネットを繋ぎに。

 午前8時、MAJER が開くのに合わせて、朝食のブリオッシュ(クリームやジャムが入ったクロワッサン)を買いに入る。
 店で飲食する人と、持ち帰りの人を一人で捌いていた店員さんに、Porta via ? (お持ち帰りですか?)と聞かれ、Porto via. と一人称で答えるべき所、ついオーム返しに Porta via. と二人称のまま答えてしまった。
 店員さんが持ち帰ってどうする!(笑)
 質問の意味がわかった、というのは大きな進歩なんだけど。

 映画なんかで「言葉がよくできない人」というのを表現するのに、動詞の活用とか名詞や形容詞の男性女性の間違いを使ったりする。典型的な「言葉の変なガイジン」をやってしまった。

 ベネチアでは実は英語だけで暮らせる。
 難しいことを早口で言わない限り、売っている物を買うだけなら英語の通じない店はほぼないと言っていい。
(観光地のベネチアだからというのでもなく、チェコでもそうらしいので、是非はともかく、これがある意味世界のデフォルトみたい。日本で英語が通じなさすぎるのはどうかと思う。スウェーデンに行ったとき、人口数十人の寒村で出会った住人にでも英語がカタコトでなく普通に通じてびっくりした)

 でも、俺は外国人だ、英語で話して何が悪い、みたいに生活するのはなんだかイヤなのだ。
 無理に「クリーム入った二個欲しいアルヨ」みたいな言葉を使うとバカに見えるだけかもしれないけど、それでもね。
 バールでオンブラ(「影」という意味だけどベネチアでワインをそう呼ぶ)を飲みながら役人の悪口を言えて始めて大人の仲間入りができるわけで、子供で居続けるより、早く大人になりたいからね。

 食べ物のことを考えるのがいやになってしまって、サンジャコモ広場の Al Bagolo で夕食。ふたりで42ユーロ。期待していなかったけど美味しかった。

2012年05月23日

仕事場拡張計画

Rxxx.jpg
(遠近法?)

 水曜日、午前10時、サンジャコモ広場ではベンチの改修が行われている。
 火曜と月曜は、植え込みに花を植えていた。先週は植え込みの柵を作っていた。その前の週は植え込みの柵の撤去と整地をしていた。全部同じ職人が二人でやっている。
 溶接と植栽と大工仕事、多能工だけど、どの作業も遅い。(笑)
 日本なら全部を3日でやるだろう。
 ここはイタリアだから日本でどうであろうと関係ないけど。

 ネットにつないでいると雨が降ってきた。
 執筆が終盤を迎えてきて、後回しにしてきた細かな事実関係の調べものを、脱稿までにはきちんとしなくてはならない。
 雨が降ったら調べものができない広場のベンチ、というのでは困るので、屋根付きの広場のカフェを仕事場に加えなくては。
 編集者とスカイプで打合せをする場所も必要になるかもしれないし。

 というわけで、同じ wifi の使えるカフェのテーブルにあるメニューを確認。
 プロセッコ、4ユーロ。コーヒー、2ユーロ。
 本日より脱稿までは有効活用することにしよう。

 メールで新刊の表紙イラストが届く。

 いつもの Museo で仕事。日陰が心地よい気温。

 うちに帰って仕事の続きを始めたらやはり寒くなって心も沈んできたので、午後5時半、散歩に出る。
 1時間ほど歩いて、Gardini まで。
 Vaporetto の駅に換算して13駅分の距離だ。(といってもたいしたことはない)
 Arsenale 近くには客船に混じって豪華ヨット(英語本来の意味の Yacht =個人所有の豪華な遊び船のことで帆で走るかどうかは呼称に無関係)がフランスやニュージーランドから来て舫われていた。

 ちなみに、僕が横浜で乗っているのは、日本語でヨットですが、英語では Sail Boat で全然豪華じゃありません。英語でヨットというのは、ようするにギリシャのオナシスさんとかモナコ王室さんとかがお持ちのような船のこと。

 帰りはベネチア版 suica を使って Vaporetto で40分。
 それにしても、家の中は寒いのに外を歩くと暑い。
 外では半袖ポロシャツ、家ではフリースの上にさらにジャケット。

 というわけで、あいかわらず、執筆の最大の障害は家の寒さ。
 天気予報によれば、明日は気温が上がるようだけど。

 午前0時過ぎ、部屋が寒いので窓を開けると、外は暖かい。
 締め切ってしまうと、壁で空気が冷やされて室温が下がってしまうのだ。

Rxxx.jpg
メキシコの大富豪のモーターヨット Mayan Queen (船籍はケイマン)

2012年05月22日

小説の神様が降りてくる

Rxxx.jpg

 朝食前、ずっと前の方に書いたエピソードが頭の中で伏線になる。
 これで、物語は(まだ書いてないけど頭の中で)完成。

 僕の場合、伏線を最初から伏線として埋め込むことは希で、無意味と思われるディテイルを埋め込んでおくと、そのうちいくつかが突然「こうすればあれが伏線になる!」と閃いて、あたかも最初から計画的に伏線を埋め込んだみたいに美しくつながることになる。

 たとえ話でいえば、序盤で「酔っ払った主人公が月を見上げていたら足下の石に躓く」というどうでもよさそうな、ただ酔っぱらい具合を表現するための細かなことを書いておく。
 そうすると、その石があとから重要な役割をすることになることがある。
 その石は犯人がトラックで逃走するときに荷台から落ちたもので、その地域にはない種類の石だった、となれば、無関係に生きていた犯人と主人公が、石と靴の先でつながり、躓いたことが物語の上で重要な意味を持つことになる。
 躓くシーンを書いているときは、そんなことは考えてもいないのだけど、書いてから二ヶ月後、終わりに近づいたころ、急に「主人公が躓いた石」が大きな意味を持つことになったりするわけだ。

 そうやって伏線がつながる(というか、「ただのディテイル」が「伏線」として新しい意味を持ちはじめる)のは、歯を磨いているときだったり、外を歩いているときだったり、書いているときとは限らない。

 24時間小説のことを考えているので、いつでもそういうことが起きる可能性がある。
(夢の中で思いつくこともあるので、比喩的表現でなく、ほんとに24時間)

 分量だけで小説ができあがるわけではないので、書き進めながらも、昨日までは、この小説はできあがるのかなあ、と思いながら書いていたけど。(笑)

 いつか必ず閃く、という根拠の無い自信があり、それは不思議に揺らぐことがない。

 原稿用紙何百枚書いても、今朝のような閃きがなければ、書いたものが全部無駄になってしまうのだけど、でも、今まで必ず閃いてきたし、これからも閃くはずなのだ。

 さて、あとは頭の中にあるものを読者が読める形にする、という肉体労働。
 いえ、それまでもほとんどは肉体労働なんだけど。

2012年05月21日

ほとんどのものは不要なもの

Rxxx.jpg

 月曜日。長編はいよいよ最後の追い込み。

 語学学校が始まった妻は午前8時半に家を出ていった。

 僕はなんだか疲れが出て、なかなか起きられず、午後9時前起床。
 外は雨降りなので、今日もネットになかなかつなげないな。

 テレビの天気予報は次の日までしかやらないので、「地球の歩き方」のサイトでベネチアの天気を見たりするのだけど、どういうわけか、そちらでの気温の予想はテレビの予報より常に2度から3度高い。
 温度計はないけど、結果はこちらのテレビの予報に近いと思う。情報ソースの違いだろうが、「地球の歩き方」は、いったい誰がやっている天気予報なんだろう。

 朝食は、昨日炊いたご飯に、ふりかけと中国茶をかけてお茶漬け。
 炊飯器はもちろんないし、鍋も蓋が軽い物しかないから、ふっくらちょうどよいご飯はなかなか炊けない。でもパンばかりだと塩分が多くなってしまう。
 というわけで、せめて何日かに一回、ご飯を炊こうと。
 ちなみに、コストは、ご飯<パスタ<パン の順。塩分の順だ。

 ご飯といっても、日本食的な物は、ふりかけを一袋持ってきているだけなので、基本、おかずはイタリア風で、パンやパスタのかわりにご飯を食べるだけ。
 生協で「キッコーマン醤油」が売られているけど、真っ黒で、「いつからこの棚にあるんだろう」状態。

 こちらは食材が豊富で美味しいので、どうしても日本食が食べたいという気持ちも起きない。
 そういえば、こちらへ来てからタバコも吸ってないけど、特別に吸いたいとも思わない。
 テレビもほとんど見ないけど、見たいと思わない。
 横浜の家にあったさまざまな物たちもないけど、ほとんど困らない。

 今までの生活でたいていの物は不必要だったのだ。それがよくわかる。

 唯一、ギターを弾きたいのにギターがないことが、ちょっとね。

 ベネチアはピザがたいして美味しくない。日本の方が美味しい。
 ピザを食べながら「(横浜関内にある)シシリヤのピザが食べたいね」という夫婦の会話。
 日本食よりもそっちが恋しいかもしれない。(笑)

 チェーン店の Ae Oche を地元の人は「ここがいちばん美味しい」という。
 まあ美味しいけど、全体にピザのレベルが低いのだ。
「ベネチアはなんでも美味しいけどピザはね」というベネチア人も。

 世界で一番まずいパエリアを食べたのはスペインだったし、世界で一番まずいピザを食べたのは8年前のベネチアのサンタルチア駅だ。

 日本人の舌に合っているという要素もあるだろうけど、それを差し引いても、日本のレストランはとてもレベルが高いと思う。

 蕎麦も本当に美味しい店は老舗より新しい店に多いように、日本人の研究熱心さはすばらしいね。
「本場」とか「老舗」とかいうのは、ひとつの指標だけど、それより常に努力している人がいい結果を出すということだ。

 昼になって広場へ出てネットに繋ぎ、昨日の地震がM6だったことを知る。

2012年05月20日

地震

Rxxx.jpg

 午前4時、かなり強い地震で目が覚める。
 こちらへ来て4週間になるが、有感地震は初めて。
 窓を開けると、近くの人同士、窓越しに話をしている。
 夜なのに、驚いたハトが飛び立っていく。
 すぐに地震と津波をイタリア語でなんていうのか辞書を引く。
 terremoto と maremoto.
 ラジオやテレビで言及されたときにすぐにわかるように。

 揺れは、その後、1回だけ弱い余震があっただけだが、津波が心配。
 津波が来たら水上都市ベネチアはひとたまりもない。
 津波によって、ベネチアの歴史が、今日、終わるかもしれない。
 だが、テレビをつけても、ラジオをつけても、特に地震情報はない。

 言葉ができないと情報弱者になる。
 福島原発事故の時に外国人がさっさと逃げたのは当然だ。
 それと同じだけ日本人も逃げるべきだと言っていたへんな日本人も多かったけど。

 情報が集められないので、歩いて本土へ避難し始めることも、頭の中では考えたが、「津波が来たら死のう」と腹をくくって、また眠りに就いた。
(言葉ができても、ふだん地震の無いベネチアでは、おそらく地震や津波での避難指示体制なんてできていないから、政府や自治体の避難命令などは出ないだろうし、そもそもろくな情報も提供されないだろう)

 午前8時、津波もなく、平和に目覚めた。

 冬支度が不十分で限られた物を着たきり雀になっている。

 月曜日の方が空いているけど予報では週明けは雨が降りそうなので運河向こうの BENETTON へ。
 30%引きのジャンパーとサマーセーターで、99.91ユーロ。
 これで、僕も macaroni だ。(注:英語またはフランス語)

「マカロニ」のイタリア語のスペルは maccheroni で上とは別の意味。

 説明してしまうと、英語のマカロニは「しゃれ男」「チャらい野郎」「スカした野郎」「イタ公」みたいな(イタリア男をバカにした)意味。
 映画「サタデー・ナイト・フィーバー」は、そんな「マカロニ野郎」のイタリア系アメリカ人が主人公。

 VENETO 州で生まれたらしい BENETTON はブランド物ではなくてリアルクローズなので、観光地であるベネチアでも店が空いていて買い物もしやすい。
 日本でお店に入らないのでよくわからないけど、多分日本の BENETTON より安いと思う。日本の GAP くらいの値段だから。

 毎朝パンを買いに行っている MAJER のオーナーは、元日本ベネトンの社長だったそうで、奥さんは日本人。
 その MAJER のいくつかの店ではおにぎりが売られている。買ったことないけど。(1.2ユーロ)
 どうやらイタリアにお菓子の修行に来た日本人が作っているらしいのだが、イタリアへ来ておにぎりを握らされている菓子職人って、ちょっとかわいそうな気がするなあ。
 同じ握るのでも寿司なら、世界中でつぶしが利くけど、おにぎりじゃなあ。

 でも「Onigiri」を掲げてニューヨークでおにぎり屋を始めて、ロッキー青木みたいなアメリカン・ドリームになったりして。
「寿司なんてもう古いんだぜ、アニメ? ちがう。これからはオニギリだ」
 なんて、いままで寿司ネタについて英語で蘊蓄を語っていた、ウォールストリートあたりのスノッブなガイジンがオニギリについて語り出し、世界中に新しいタイプの日本かぶれの「オニギリ野郎」が出現するかもしれない。
 もちろん、アボカドの入ったオニギリも登場する。

さて、
 混雑を承知でリアルト橋までやってきたもうひとつの目的は、ACTV のプリペイドカード( suica みたいな非接触ICカード)を作ること。

 こちらに来てから Vaporetto は1回6.5ユーロから7ユーロに値上げされた。

 5年間有効のカードの発行料が一般で40ユーロ(住所がある人で10ユーロ)するけど、以後、11ユーロをチャージすると10回乗れる。
 本土方面の路線バスにも乗れる。
 切符売り場のない乗り場(我が家の最寄りの S.STAE もそう)からも楽に乗れる。
 切符を買うのに並ばなくてよい。(時に混んでいると30分以上並ぶ)

 我が家はベネチアの地理的中心にあって、主な場所へはどこでも徒歩15分圏内なのだけど、10回で11ユーロなら、日頃の買い物にも気軽に使える。

 しかし、たかが交通カードのくせに、さすがイタリア、ひどく手続きが面倒で、二枚複写の用紙に記入して特定のチケットオフィスに提出する必要がある。こういう制度があるという告知もほとんどされていない。
 書類を出すとそれを見ながら係員がデータ入力をする。
「写真もってきたか?」と聞くから「ないよ」というと、パスポートの写真をウエブカメラで取り込んで写真入りのカードができあがる。
 僕の場合、係員がパスポートからうまく撮影できず、ガラス越しに直接、僕の顔を撮影して作った。
(だから最初から写真は要らないんだけど「写真持ってきたか」と必ず聞かれる)


 ズボンの予備は十分にないので、帰宅後はすぐに洗濯して外に干し、いつものように仕事。

 午後3時20分。また地震。
 午後3時50分。雨が降り始める。

2012年05月19日

郊外へ

Rxxx.jpg

 午後からとあるお宅に招待されているので、始動は早く。
 
 午前8時前に広場でメールチェック。
 通勤通学の人通りはあるのだけど、この時刻、ベンチに座っているのは、いつもナイキのマークのジャンパーを着ているホームレスの人と僕だけ。

 大道音楽家とホームレスと僕は、一日に何度も広場で一緒になるので、お互いに顔を覚えている。
「広場でいつもパソコンを拡げている東洋人」というのは目立つので、僕が知らないだけで他にも僕を覚えてしまっている人はたくさん居ると思う。

 明らかに顔なじみなのは、COOPのレジの人とか、量り売りのワイン屋の人(笑)とか。

 できれば、そういう人たちと世間話ができるような語学力をつけたいものだ。
 最終目標はバールで役人の悪口をいいながらワインを飲む、てやつだが。

 昼前、自動車社会と自動車のないベネチアの接点であるローマ広場でT教授のプリウスにピックアップされ、高速道路で郊外へ。
 イタリアではエンジンの音がしないといやだという人が多くて、あまりプリウスは売れていないらしい。
 エンジニア的には、どうせコンピュータで数値制御しているのだから、回転数や燃料噴射装置などの情報からDSPでエンジン音を合成してスピーカーから出すくらいのことはそんなに難しくないと思うのでつければいいと思う。
 車には遊びが必要。静かな車もいいと思うけど、イタリア人のいうこともわかる。
 実際、趣味性の高いオートバイの設計には「心地よい振動を残す」ことが求められている。振動を小さくする方がむしろ簡単で、心地よい振動を設計で作り込むのは難しいのだ。

 イタリアに来て以来、初めてベネチアを離れて、イタリア本土に。

 郊外の住宅地の邸宅に到着。
 どう少なく見積もっても敷地は300坪以上ある。
 庭には大きなもみの木が2本あるのに、広々としたオープンスペースがあり、梅やソメイヨシノも植えられている。梅の実はグラッパに漬けて梅酒を作るのだそうだ。

 さっそく、奥さまの手料理の小鯵とオリーブの前菜、イカスミのスパゲッティ、ホワイトアスパラと牛肉のハム、マグロのサイコロステーキのようなもの。
 飲み物はプロセッコとシャルドネ。
 プロセッコはベネト州の葡萄品種、シャルドネも、もともとこのあたり北イタリアのものだそうだ。

 食事の後は、テラスで昼寝。
 大相撲14日目を録画で見てから、周辺を車で案内してもらう。

 あたりはベネチア貴族が Brenta 運河沿いに別荘を建てていた地域で、ホーンテッドマンションみたいな超豪邸が並ぶ。
 多くはホテルやレストランに改装されているが、一部は朽ちていたり、個人が住んでいたりする。
 極めつけは、ナポレオンやムッソリーニも泊まったことがあるという「イタリアのベルサイユ宮殿」こと、Villa Pisani。
 敷地内に迷路があったり、バラ園があったり、本館の回廊や屋根などにはさまざまな彫刻があったり。時間がないので中へは入らず。

 夜9時半からは、T教授夫妻と自家用車とバスのパーク&ライドでベネチアへ戻り、コンサートを聴くはずだったのだけど、朝に起きた高校生死亡したテロ事件のせいで中止。
(町全体には特に自粛モードなどはなく、なぜ、離れたところのその事件で中止になったのかはまったく不明)

 やむなく(?)サン・ポーロ広場でビールとピザの会に変更。

 4月24日にイタリアへ来て以来、初めての休日でした。
 あとは執筆中の長編を書き終えるまで休みなしの予定。

2012年05月18日

8年半ぶりの店で51食ぶりの外食

Rxxx.jpg

 ベネチアは北緯45度26分。札幌よりもかなり北。
 最低気温11℃、最高気温20℃。
 今日も寒い。

 広場へ出たら wifi が検出できない。
 デバイスドライバーの動作不全っぽいのでパソコンを再起動しようとしたら windows update 16本が始まってしまって、にっちもさっちもブルドッグ。
 待っている間に凍えてしまった。
 午前9時30分にやっとメールを送信。

 帰宅したところで、メールを受け取った編集者から電話。
 新刊の宣伝文とか営業活動の計画とかの話。

 朝食の後、洗濯。
 本当は午前中に日が当たるので、もっと早くしたかったのだけど。

 寒くて仕事のやる気が出ないうちに腹が減ってくる。
 語学学校の手続きを終えた妻が帰宅したところで、昼食。

 今日もまたペンネ。ソースはお手軽にツナとする。

 ペンネがなぜ簡単かというと、スパゲッティに比べて、
  1)沸かす湯が少なくていい、
  2)茹でた鍋から揚げるのにザルが要らない。
  (鍋にフタをして隙間から湯をこぼせばいいから)

 ゆで時間11分の間に、楽勝でトマトソースが準備できてしまうので、茹で上がったペンネをそこに放り込んで軽く混ぜればできあがり。

 外の方が暖かいので、パソコンを持って外出。
 外の仕事場は、本日も Museo di Storia Naturale .

 夕方から、妻とリアルトの方へ出てウィンドウショッピング。
 Trattoria alla Madonna で妻の誕生日ディナー。
 焼きアーティチョーク、イカスミのスパゲッティ、黒鯛のグリル、プロセッコ。
 2003年の12月には同じこの店で僕の誕生日ディナーをした。
 8年半ぶりにこの店に来たことになる。

 そういえば、5月1日の夕食を最後に、僕はすべて家で自炊していたので、51食ぶりに外食をしたことになる。
 たぶん、これは連続自炊新記録だ。
 その前がホテル暮らしで21食連続外食だったけど、このくらいはNECの技術者だった独身時代に3食社員食堂だったり、シリコンバレーを行き来していた時代にホテル暮らしだったりしたから、時々ある。

2012年05月17日

大台

Rxxx.jpg
(昼は一人なので作るのは一番手軽なペンネが多い。これはマッシュルームとムール貝のトマトソース ペンネというのは「ペン」のことで「作家」という意味もある)

 あいかわらず寒いけれど、幸い日差しが強いので、カーテンを開けておくと窓から赤外線が入ってきてくれる感じがする。外の気温が室内より高くなったら、まどを空けて暖気を入れよう。

 2袋目のコーヒーの粉がなくなったので、豆を町内の MAJER からナショナルブランドの LAVAZZA に変更。
 LAVAZZA の方がちゃんとした酸味もあって美味しいと判明。
 日本で売っている同じものより美味しい気がするのは、回転がいいからか、水や空気があっているのか。そもそも袋の封を切った時の薫りが違うような気がする。

 編集さんからメールで、発売前の事前の仕掛けのため、さらに発売日を7月11日まで遅らせたいと。

 6月下旬発売の当初予定に合わせて、営業活動のためにわざわざ飛行機代使って日本へ一時帰国するので、ずらしてもいいけどキャンペーンをしっかり計画してね、とお願いする。

 初版印税に比較して帰国飛行機代は馬鹿にならないので、しっかり重版狙わないと。
 イタリアに戻るのが遅くなると、世の中が夏休みになって、飛行機代も高くなる。

 正午前、原稿、大台に乗る。
 ここから終盤へ。

 今日も、Museo di Storia Naturale にはライオンのような猫がいた。

 ううう。3週間ギターを弾いていない。ギター欠乏症。
 ギターを売っている楽器屋は見つけてあるのだけど。中古の安いのないかな。

 夕方、散歩がてらリアルトのレストランまで歩いて予約しに行ったら、予約は取っていないので、当日直接来てくれと。

 本日の支出は70セント。(生協の水 1.5Lx2本)

(夕方のサンジャコモ広場は子供だらけだ。こんな風景、この10年、日本で見たことない)
Rxxx.jpg

Rxxx.jpg

Rxxx.jpg

Rxxx.jpg

2012年05月16日

寒い家でイタリア人の幸福について考える

Rxxx.jpg

 天気予報によれば、午前中雨で、最低気温12度、最高気温17度。
 これでは午後になっても部屋の温度が上がらないし、外へ出て暖を取ることもできない。家の中でなんとか暖かく過ごさなくてはならない。
 というわけで、台所で熱風式オーブンの扉を開けて、それを送風暖房機として使う。
 ただし、飛行機に乗っているような轟音が鳴る。
 そこは SONY WALKMAN のノイズキャンセル機能が便利……。
 と、専用イヤフォンを探していたら家中の電気が消えた。
 階段の電気も点かない。

 ブレーカーがとんだらしいが、ブレーカーがどこにあるのかわからず、アパートの下の倉庫をまさぐっていたら3階のオジサンが Buonjourno とやってきて、廊下の電気が点いたので、どこを操作したのかと聞いたら、「ここだよ」と。
 とまあ、そんなわけでドタバタ喜劇のような朝の光景。

 ノイズキャンセルのイヤフォンは見つかったけど、オーブンを暖房に使うのは無理だとわかったので、どうでもよくなった。

 ちなみに、テレビに天気予報専門チャンネルがあって、一日中、3分くらいの周期で天気予報を流しているけど、その内容が更新されるのは一日二回だけだ。
 予報の内容も朝、昼、夜、となっているだけで、きめ細かな情報は一切なし。

 そういやバスルームの天井燈は切れたままでまだ治っていない。まあ、イタリアだからね。

 最初からイタリア生活に、完璧なメンテナンスとか完璧な作業とか一貫性のある対応とか、そんなものは期待していないので、こういうのは特にストレスではない。

 そういう自然環境に生きていると思えばいいだけだ。

 太陽が昇ったのに曇っていて薄暗い、とか、雨が降って道路が濡れている、と文句をいってもしかたがない。それと同じ。
 降る日も照る日も曇る日もある、ということだ。

 だってイタリア人もイタリア人に期待していないのだから、絶対に改善されたりしないのだ。

 代わりに、夏時間でいつまでも陽が高い夕方、広場を囲むバールでワインを飲みながら、子どもたちが遊び回る姿を見ているという幸福が、ここにはある。
 たぶん、壊れたものがすぐ治ることと、こういう幸福は両立しない。

 Vapporetto の料金が何の前触れもなく6.5ユーロから7ユーロになっていたり、郵便局にあるはずの手続き書類がいくつもの郵便局を探し回って見つからなくて、挙げ句にやっと見つかった書式は古い物だったりとか、窓口で聞いても、払い込むべき手数料の金額を誰も知らないとか。
 行政システムからして(行政システム「だから」だとイタリア人は言うが)そんな感じ。

 たとえば、ここ数日、サンジャコモ広場では植え込みを囲む柵を作り直している。
 日本人がやれば、決まった寸法の杭をつくってきて打ち込むだけの作業だから、1日で終わると思うけど、ここでは、L型鋼の長い棒をもってきて、現場へ来てから職人が金切り鋸で1本1本切ったり溶接したりしている。
 作業の効率化とか、行政サービスのスピードアップ、なんて概念そのものがない。

 日本式作業の効率化を掲げた市長が当選して、公園のメンテナンスを効率化したりしたら、マフィアに暗殺されるかもしれない。(笑)
 だって、工期が5分の1になって、費用は半分に「なってしまう」から、きっと食えなくなる人が沢山出るのだ。

 イタリア人はみんなイタリアの社会システムに文句を言うけど、本心ではどこかでそれを許しているように見える。
 完璧な行政サービスなんかできたら、夕方のバールで話す話題がひとつなくなってしまうからね。どこの国でも役人の悪口は酒の肴だ。

Rxxx.jpg

2012年05月15日

猫はライオンの仲間だった

Rxxx.jpg

 なぜか昨日はひどく疲れが出て、夕食後、小休止と思ってベッドに入ったら、そのまま起きられずに眠ってしまった。

 というわけで、朝4時に起床。
 何はともあれ、moka でコーヒーを淹れて。(笑)

 さっそく仕事開始。
 台所が一番暖かいのだけど、それでも午前6時過ぎに、あまりに足が寒くて、離脱。ベッドに潜り込む。
 とにかくここでは寒さにやられている。

 午後は自然史博物館の庭のテーブルへ出かけて仕事。

 そこで見た猫が植え込みの中のトカゲを捕まえるときのスピードといったら。
(顔と尻尾の先以外の毛を刈られている不思議な風体の猫)
 爽やかで心地よい風が吹き抜けていくテラス。
 建物の中に入るには8ユーロ。庭までなら無料。(笑)

 夜は妻が外食なので、冷凍のむき身のアサリを買って来て、スパゲッティーニ・ボンゴレ。
 こちらはパスタが安いので、いろいろ買って来て楽しんでいる。
 細長いものは、細い方から、カッペリーニ、スパゲッティーニ、スパゲッティの順。
 他に常用は、ペンネ・リガーテ、ステラリーネ、など。

 ひきつづき、執筆快調。

Rxxx.jpg

2012年05月14日

龍井茶(ろんじんちゃ)

Rxxx.jpg

 ベネチアの朝、本日は快晴。始まりは龍井茶(中国の緑茶のひとつ)で。

 これは先人の置き土産。
 このアパートの住人は、我が家の前はスペイン人で、その前は日本人だったようなのだけど、なぜに未開封の龍井茶が?
 うちはもともと中国茶をよく飲むので龍井茶は歓迎。
 イタリアはコーヒー社会で、紅茶にしてもリプトンイエローラベルが幅を利かせていて、あまり美味しいお茶が飲めないところ。

 執筆の調子が上がってきた代わりに身体がいろいろ傷んでくる。
 小説書きは肉体労働である。

 腰は頻繁にストレッチ。
 右手首は保存療法で、執筆以外にはなるべく使わない。
 ドアも左手で開けるようにする。(など、いろいろ不便)

 それにしても、パナソニック・レッツノートのバッテリーのスタミナはすごい。一日、どこで仕事しても電源の心配が要らない。
 こちらの体力・気力がバッテリーより先に負ける。

 COOP の品揃えが安定しなくて、一人当たり消費量が日本の7倍のイタリアのくせにトマトがなかったり、COOPのくせにCOOPブランドの水が品切れだったり、常用の San Benedetto の frizzante (発泡水)がここ何日、売っていなかったり。

 というわけで、本日は COOP と BILLA の両方へお買い物。ゴミ捨て袋も枯渇してきたので、袋ももらう。(正確に言うと袋は「買う」0.1 euro )

 夕方、来客。

 呼び鈴が動作せず、1階から上がってくる階段の電気が点かなくなっていることが判明。

 夕食はマッシュルームのオムレツ。
 ムール貝入りアチェートバルサミコ・サラダ。

2012年05月13日

雨の朝

 窓の外で水の垂れる音がしていた。
 上の家の洗濯物から垂れる滴かと思っていたのだけど、窓を開けると雨降り。

 寝る前に118チャンネルで天気予報を見たときにはそんなこと言ってなかったのに。
(118チャンネルで1回3分くらいの天気予報を延々と繰り返している)
 いずれにしても昨日は28度くらいあったと思う最高気温も一転17度とひんやりとしている。

 初期コストがだいたい落ち着いてきた。
 ランニングコストとしての食費だけだと、ちゃんとした食事をしていても、外食なしなら二人で一日あたり10ユーロくらいで生活できるようだ。

 広場に出ないとネットがつながらないので、雨が降っていると情報遮断。
 黙々と小説を書こう。

 昼前に雨が上がったので、ネット繋ぎと買い物のためサンジャコモ広場へ。(日曜は生協が午後1時まで)
 iPod touch がくたびれてきているので、こちらで新しいのを買ってしまおうかと、アップルのイタリア語サイトで値段を調べたら、199ユーロ。(日本では16800円)
 もう少し買うのは我慢しよう。

 晴れると紫外線が強烈なので、スプレー式の日焼け止めを買って来た。

 また寒い日に逆戻りで、家の中でフリースを着て仕事だ。
 自分の事務所みたいにアーロンチェアじゃないので、同じ椅子に座り続けることができず、部屋の中でも場所を移動しながら原稿を書くのだけど、ソファに胡座(あぐら)をかいてパソコンを操作していると、ソファが冷たくて身体が冷える。

 午後の散歩の後、また広場でネットにつないだが、寒くて芯まで冷えてしまった。

 執筆、ひきつづき好調。
 おかげで右の手首が痛み始めている。

 本当の追い込みはこれからなんだけど。

2012年05月12日

内臓を取り出してください

Rxxx.jpg

 朝食後、昨日ロケハンをしておいた市場へ。

 どんな物があるかは、だいたいわかっている。
 買い方はわかっていない。(笑)

 とりあえず尾頭つきで酒蒸しにして食べることを想定する。

 どれどれ、orate と書いてある、表示は複数形だから単数形は orata だ。
 辞書を引くと、チヌ、クロダイ、と書いてある。(まあ、見た目もそういう感じだ)

 女性名詞だから、指差して Questa !
「腹を出すか?」
 みたいなことを聞かれたので si と答える。
 明日は日曜日でゴミ収集がないので内臓を出してくれるのはとってもありがたい。

 内臓のある状態で目方を量ってから内臓を取り出す、水で濯いで紙でくるんでからビニール袋に入れてくれる。
「他には?」「それだけ」
 と、量り売りだから、ここで言われる値段を聞き逃さないようにする瞬間がいちばん緊張する……
 のだが、値段を口で言わず、計りから出てきたレシートを差し出して見せてきた。
 さずが、魚市場も、外国人なれしている。(楽だけど、ちょっとつまらない気もする)
 3.9ユーロ。
 ここで、5ユーロ札を出さずに、2ユーロのコインを2つ出す、くらいにはこちらも買い物に慣れてきている。 (こういう小さな進歩が自分の中ではうれしい)

 日本で2000円札は流行らなかったけど、ドルでもユーロでも5/10ではなく、わりと2の整数倍が単位になっている。

 ちなみにユーロの硬貨は、
  セントが 1,2,5,10,20,50セント の6種類。
  ユーロが 1、2ユーロ の2種類  
 全部で8種類もあるので、ポケットから出して瞬時に計算するのはかなり難しい。

 そこで、右ポケットには50セント以上の硬貨、左ポケットにはそれより細かいもの、というふうに3種類と5種類にわけて持ち歩いている。
 こうすると、5ユーロ以上の買い物の時にはお札と左のセント、それより少額の時は右からユーロ、左からセント、という感じでかなり計算がすっきりする。

 80セントは、日本なら「50+30」だけど、こちらでは「4x20」という感じなので、50セントはセントの仲間というよりユーロの仲間。
 フランス語で80を quatre-vingts というのがこの感覚なのだろうと思う。

 Bancomart (ATM) で300ユーロを下ろすと、4x50+5x20 というお札が出て来る。
 日本では1万円札3枚だよね。
 こちらでは50ユーロ札でも、ぎりぎり大きすぎて使いにくい感じ。

 次回は、自分から「このクロダイ。内臓を出して」と言えるようにしたい。

 午後は新しい仕事場の開拓も。
 家から2分ほどの、Museo di storia naturale (自然史博物館)の中庭に屋根があって、椅子とテーブルがあって、無料で、余り人がいなくて、静かに仕事ができる。
(入館料は8ユーロです。日本語パンフレットもあります)

 それにしても急に日差しが強くなって、外はかなり暑くなってきている。
 紫外線も強烈なので、外出時は日焼け止めを塗った方がよさそうだ。

 夕食は、オーブンで作ったクロダイと野菜のワイン蒸し。

 食後も仕事。
(本日分については)進捗、よし。

 写真はできあがったクロダイのワイン蒸し。
 野菜は、トマト、ズッキーニ、マッシュルーム、玉葱、黄色いピーマン、ルッコラ、レタス。
 安すぎて不味かった生協の紙パックワイン150mlとオリーブオイル大さじ3杯を周りから入れて、アルミホイルをかぶせてオーブン(200℃)で30分。

2012年05月11日

市場の研究

Rxxx.jpg

 本日はちゃんと午前6時起床。
 まず、サンジャコモ広場でメールチェック。

 パンを買って来て朝食。
 焼きたてパンで朝ご飯を食べるってだけで贅沢な気分。

 こちらではパンも量り売りなので、思いパンと軽いパンでは見かけの大きさと値段が釣り合わないけど、逆にいうと腹に溜まる具合と値段が比例する。(笑)

 ここ数日、あまり歩いていないので運動不足解消が本日のテーマ。
 観光客があまり動き出さない午前中に、サンマルコ方面へ。

 まず、リアルト市場。
 買い物の仕方を予習するために、各種の魚を写真に撮って帰ってくるが、札に書いてある魚の名前が、ほとんどイタリア語の辞書に載ってない。

 おい! 日常生活にまるで役に立たないぞ>小学館

 ふつうに売っている魚くらい載せておいて欲しいなあ。
 新聞を読むようないわゆる「難しい語彙」は分解して語源を辿ると意味が想像できることも多いけど、動植物の名前などはそれができないので、辞書に載っていないとお手上げ。
 で、和伊辞典には結構載っているのだけど、逆引きはできない。

 食べ物には違いないので、食べてみろ、という話なのだが。

 魚市場から渡し船で向かいのサンタ・ソフィア広場まで大運河を渡る。
 そこからサンマルコ方面へ。
 サンマルコ広場を遠巻きに避けたところに大きな雑貨屋を発見。
 食器、工具、電気製品などもあって、ちょっとしたホームセンターという感じ。
 ステンレスメッシュのザル(9.5ユーロ)と簡単なボウルを購入。わーい、またキッチンが改良された。

 問題は、もう一度、来ようとしたとき、ここへ辿り着けるかどうかだ。(笑)
 一応、帰り道のようすを写真に収めてきたけど。

 帰宅して妻に写真を見せると、この店は、以前にベネチアに来たときに行ったことがある店だという。
(その時は、サンマルコ広場近くのホテルに滞在した)
 隣がスーパー(生協)だということも覚えていた。
 僕はまったく覚えていない。

 昼食後、仕事開始。

 18日間、イタリア料理を食べ続けているけど、ありがたいことに特に飽きるということはない。

 まあ、僕の場合、(3日間で)12食連続福井のおろし蕎麦を食べたり、家でつくったカレーを10食続けても、それが美味しいものである限り、満足する人なので。
 美味しくないものを食べるのはいやだけど。美味しいものは何度でも大丈夫です。
 と、書いていたらカレーライスが食いたくなってきた。イタリアで日本風のカレーライス作るのはけっこう面倒だな。

 話は飛ぶけど、イタリア暮らしが快適な理由のひとつは、ゴミがあまりでない、というのもある。
 日本のあの白い発泡スチロールがいちいちゴミ箱に増えていく感じの圧迫感は、僕の心に意外に大きなダメージを与えていたようだ。

 こちらの店舗は狭いので、思いも寄らないところに商品が陳列されている。ワイン売り場の天井近いところに鍋が提げられていたり、瓶詰め食品売り場の上方に、Moka Express (家庭でエスプレッソを淹れる超小型のボイラー)の交換パッキング3つとアルミメッシュのセットが!
 日本ではアマゾンの通販でゴムパッキング1つで410円しているのだけど、こちらでは上記のセットが1.8ユーロ。
 需要と供給の差が出ている。
 自宅用にさっそく購入。

 枚数は進まないけど、面白いシーンが書けた。
 質も量もどちらも必要な時期なのだけど、まあ、片方が満たされているならしかたがない。

 明日の朝、ビンとプラスティックごみを出すのを忘れないようにしなくては。

Rxxx.jpg

Rxxx.jpg

2012年05月10日

量り売り

Rxxx.jpg
(ワインを量り売りしている酒屋
 ミネラルウォーターの空き瓶ペットボトルをもって買いに行く。すっかり常連だ)


 6時に目覚ましをかけたけれど起きたのは7時だった。
 部屋が寒いので寝床から出るのがいやだ、という情けない理由だ。部屋の中はほんとに寒いのだ。寒さは人を前向きな志から引き戻すね。

 広場でメールをチェックした後、朝食用に MAJER のパンを買ったのだけど、買ってあった古いパンをフレンチトーストにしたのでお腹いっぱいになってしまった。
 パンを2つ買って85セントとか89セントとか奇数の値段なのでなんでだろうと思ったら、パンも重さで量り売りだった。

 この国ではワインもパンも野菜も魚も量り売りだ。
 そういえば、子供の頃、醤油や味噌が量り売りだった。
 ビンを持って買いに行ったものだ。

 昼近くなって外の気温がかなり上がったので、窓を開け放ったらやっと室内も居心地のよい気温になってきた。
 気温が上がるとやる気も出る。人間は動物だ。

 CASIO EX-WORD という電子辞書に小学館の伊和・和伊中辞典を組み込んで使っているのだけど、変化型で検索できるので便利。
(動詞の変化をちゃんと覚えようとしない、という副作用もあると思うけど)
 とはいえ、辞書に載っていない単語も結構ある。
 日常語彙というのは結構大きいものだね。当たり前だけど。それと、この地方の方言も多いかもしれない。僕には標準語と方言が区別できるほどの語学力がない。

2012年05月09日

眼鏡を直すには眼鏡がいる

Rxxx.jpg

 バスルームのキャビネットに用途不明のものがいろいろあったり先人のひげ剃りとか歯ブラシとかがあるので、写真に撮ったのち、使える物と捨てるもの、使わないけど保管しておく物、に分類。

 執筆中の小説。
 書いたところまでをプリントアウトして読む。
 HPの小型のプリンターを持ってきている。インクの補充がキヤノンやエプソンよりも楽であろうと考えた。
 日本とは型番が違うけど、ちゃんとHPのサイトには互換インクの情報がある。

 朝、眼鏡のレンズを洗うときに鼻に当たるところを折ってしまった。
 生協で瞬間接着剤を買って修理成功。
 トマトを4つ買って1ユーロちょっとなのに、接着剤が4.5ユーロ。高いなあ。

 眼鏡は遠近両用と読書用、そしてヨットで使っている遠く用のサングラスを持ってきている。遠近両用が壊れるとかなり不便なので、予備をもってくるべきだった。
 読書用を持っていなかったら細かい接着作業に支障をきたしたところだけど、結果よし。眼鏡を直すには眼鏡がいる。

 瞬間接着剤の説明書を読むのに辞書を10回以上引いた。
 結果、常識的なことしか書いていなかったのだけど、ときどき日本の常識が通用しないことがあるので、失敗が許されないときには慎重になる。

 外国にいると、日頃、ローカルな常識というのに頼っていることがよくわかる。
 日本で洗濯用の洗剤を買うときに、「洗剤」という文字を読むことなく、商品名だけ見て間違わずに洗剤を買っている。
 イタリアでは常識が違うので、パッケージや商品名を見ただけでは洗剤であるかどうかわからない。
 洗濯機の所に「ソフラン」という製品が置いてあって日本では柔軟仕上げ剤だけど、イタリアのものは洗剤だった。間違って使っていたら危うくぬるぬるの洗濯物ができあがるところだった。

 日本でもイタリアでも、「洗剤」とか「接着剤」とか機能を表す一般名はごくごく小さな字で書いてあるだけだ。それでも間違えずに物を買えるのは「常識」で判断しているからだ。

 日本で「アタック」というと洗濯用洗剤だ。
 イタリアでは眼鏡を修理するのに使った瞬間接着剤の名前がアタックだった。
 イタリアの瞬間接着剤アタックは名前が日本の洗剤みたいで、容器の見かけが日本の目薬みたいだった。
 アブナイアブナイ。
 だからスーパーマーケットでも辞書が手放せない。

2012年05月08日

ATMで降ろせない

Rxxx.jpg

 昼間、外は暖かいというか、暑いのだが、家の中はずっと寒い。

 壁を触ると冷たい。その冷たい壁に部屋の空気はいつも冷やされている。煉瓦造りの建物が冬の間に冷えたまま温まっていないためだ。
 気温を直接計ってはいないが、天気予報では最高気温が25度とか28度とかになっていたりするはずなのだけど。
 そんなわけで、外から家にもどると、一枚余計に羽織るという、ふつうの感覚と逆のことになっています。
 この季節に家でフリースを着ているなんてね。妻はウルトラライトダウンだ。
 事前に気温を調べてきたせいで、あまり暖かい服装を持ってきていない。それで余計に凍えている。

 そんななか、懐もやや寒くなってきたので、早めにシティバンクの口座から現金を降ろそうとした。ところが降ろせないことが判明。
 限度額を超えているのかと思って最初の値からだんだん小さくして3度やってみるが、すべて「カードが有効でない」とか「あなたのカードでは海外で降ろすことができない」なんて(英語で)言ってくる。
 暗証番号が間違っているのかと思って、別の番号を入れてみると「番号が違っている」といってくるので、それまで入れていた番号は正しいはずだ。

 これが解決しないと、いろいろと面倒なことになる。

 サン・ジャコモ広場からネットで銀行にログインしてみると、なんと海外での引き出し限度額の設定がゼロになっていた。
 しばらく海外へ出ていなかったので、不正に引き出されないようにそうしていたのだね。(本人、忘れていたけど)
 限度額の変更はネットからは減額しかできず増額はできない。
 しかたなく広場からスカイプでコールセンターへ電話して増額手続きをして解決。

 細かいことだけど、いろいろな設定をすべて覚えているわけではないので、やってみるといろいろあります。
 CITIの口座からの引き出しは久しぶりに使うので国内のATMで降ろせることは、出発前にわざわざ確認してきたのだけど、海外分と国内分の限度額設定が別になっていたのでした。
 本当に手元の残高がギリギリだったら、うんとあわてていたかも。

 遅い昼食は、カッペリーニを使ったスープパスタ。
 スープは固形スープだけど、瓶詰めのおつまみアイテム少々入れるとなかなかいいダシになる。
 カナレジオのインチキな中華料理屋で食べた麺が、すごくいいヒントになっている。災い転じて福となす。

 路地の突き当たりで、大道芸のバイオリン弾きとギタリストが、小銭を道にぶちまけて勘定していた。
 この二人、あちこちでよく見かける。
 大道芸ズレしているとはいえ、ジャズバイオリンとパーカッシブなアコースティックギターで、なかなか素敵な演奏をするんだよね。

 夕方、また広場へ出ると、遊んでいた子供が突然「コ・ニチワ」という。その声を聞いて誰が居るのかと僕の方を向いた父親が「コンバンワ」、そうそうそれが正解、という感じでこちらは "Buona sera!"

 夕食は、生ハムとメロン。トマトとモッツァレラチーズ。
 ペンネをマッシュルーム入りトマトソースで和えて。
 飲み物は赤ワインとプロセッコ。
 3日前に樽から買った赤ワインが空気に馴染んで美味しくなっている。

 イタリアに来て二週間あまり。初めて1セントも使わない日となった。

ベネチアの家計と日本の将来

Rxxx.jpg

 ベネチアは観光地だし、土地が限られているので、不動産も物価も高い、と言われている。
 たしかにホテル代は高いし、数百円でゆっくり座って食事のできる場所があまりないので、外食しているとかなり高くつく。
 ホテル住まいの最初の一週間は部屋代を別にして飲食費が一日一人当たり平均3000円だった。(朝食はホテルの宿泊代に含まれているので、この計算には入っていない)
 黄金町の仕事場に通って昼夜2食を外食していると1日1300円くらいなので倍かかる計算だ。


 ところが、アパートに引っ越して自炊をするようになると、様相は一変する。

 Barilla のパスタがキロ当たり150円。 (日本では400円?)
 米がキロ当たり80円。 (日本では400円)
 瓶入り700グラムのトマトペーストが90円。

 野菜の値段は日本の半額から3分の1。

 ハムも安いし、チーズもすごく安い。(もちろんすごく高いものもあるけど)
 モッツァレラ・チーズが牛のものならわずか100円。水牛で350円。
 
 おいしいワインが、1本あたり200円。(美味しくなくていいなら100円以下)
 ビールが500mlで150円。(80円くらいのものもある)
 水がペットボトル1本1.5リットルで50円。
(ベネチアの水道は飲めるけど、この値段なら買って飲もうと思う)

 つまり、給料が日本の半分でも、イタリアでは毎晩美味しいワインつき(ビールよりワインが安い)の食事をして暮らすことができる。

 日本ももう経済成長はしない。
 一人当たりの給料を低くして、仕事を分け合って生きていく時代がやって来る。

 どうやったら、イタリアのような暮らしができる国に変えていけるのだろう。
 ついつい考え込んでしまう。

2012年05月07日

町に馴染むということ

Rxxx.jpg

 昨夜は、夜8時にサン・ジャコモ広場のベンチでパソコンを使っていたら、フランス語を話すカップルが通りかかり、イタリア語で道を聞かれたので、英語で教えた。(笑)

 まだとっさにイタリア語が出てこないけど、少しだけ存在が地元に馴染んできているかもしれない。

 やや遅めの朝食の支度をしていると、大家さんがバスルームの切れた電球の交換にやってきた。
 大家さんはベネチア大学の副学長さん。直々に脚立を持って電気のカバーを外そうとするのだけど、やはり僕と同じように外し方がわからない。

 作業を諦めたところで、コーヒーを淹れておもてなし。
 というわけで、我が家の初ゲストはベネチア大学の副学長でした。

 いつものように、サン・ジャコモ広場へ出かける。
 座って仕事をしていたベンチのすぐそばで、若い学生風のふたりがバイオリンとチェロの弦楽二重奏を始めた。
 バッハ、それから、ベネチアが地元のビバルディ。
 室内楽付きの野外執筆(笑)! 心地よすぎる!

 電話で妻を呼出し、しばらく一緒に聴いて、それぞれにおひねりの小銭をチェロのケースに置いて、向かいの生協へ。
 35ユーロ分食料品を買い込んで、冷蔵庫をいっぱいにした。
 いままではあるものを食べる生活だったけれど、これで「何を食べるか選ぶことのできる生活」に辿り着いた。

 荒物屋で紅茶を入れるポットにもつかえるホーローの計量カップと包丁を研ぐ砥石を購入。
(家にあるすべての刃物が切れない!! トマトの皮に歯が立たない!!)

 着々と生活に不足していたものが揃ってきた。

 午後六時半、午後四時半から開くはずの量り売りのワイン屋へ。
 先日もいたじいさんが店の人と長話をしている。
 言語はおそらくベネト語。イタリア語だってろくにわからないのにこっちはお手上げ。
 広場でも年配の人同士はベネト語で話している。聞こえてくる限り、ベネト語はイタリア語に余り似ていない。
 沖縄で聞くウチナーグチみたいな感じ。

 とはいえ、イタリア語も通じるので、今日こそ、念願の prosecco (ベネト州産の同名の葡萄品種で作られた微発泡の白ワイン)をペットボトルに1.5リットル買うことができた。
 3.9ユーロ。(420円 1.5リットルだから普通のワイン2本分)
 これがさっぱりしてすごく美味しいのだ。

 とりあえず夕食前に、おつまみをちょこっと出して二杯ほどのむ。
(アルコール度数も低いので、感覚的には少し遅めのおやつの時間という感じ)

 出直して、昼に生協で発見したフライパンを購入。
 あとはボウルを買えば台所は完璧になる。
 どこで何を売っているかがわからない、というところからなので、やっぱり引越から1週間はかかるなあ。

 こちらの店は店舗が狭いこともあって、在庫の商品すべてを並べていない。
「砥石ある?」なんてこちらの欲しいものを聞いてみないと見つからない。
 最初のうちは、覗いてみただけで「ないや」と思っていたけれど、Buona sera. とかいいながら、入っていって、どんどん店の人に聞くと、けっこう手に入る。
 引っ越して来て一週間、そういうライフハックが身についてきて、やっとこの町が「自分の暮らしている町」という心地よい気持ちになってくるのと、必要なものが揃うのとが同時進行していく。

 台所/食堂の電気が切れる。
 引越後1週間で2ヶ所の電球が切れるって、僕たち切れやすい性格??

 小説は第二章まで。

Rxxx.jpg

2012年05月06日

Domenica 執筆快調

Rxxx.jpg
(サン・マルコ広場 有名な「カフェフローリアン」 本文とは関係ありません)

 日曜日なのでゴミの回収はない。

 午前8時のサン・ジャコモ広場は結構騒がしい。
 犬の散歩、テーブルや椅子を並べ始めるレストラン。

 いつものようにメールをチェックしていると雨が降ってきた。あわてて退散。
 ずっとほったらかしのブログを更新しようと思ったのだけど。

 帰り道、前をゆく散歩中のブルドッグがうんちをして、それを飼い主が広告のチラシで拾ったと思うと、そのまま紙にくるんで運河に放り込んだ。
 公徳心があるのかないのか、微妙な行動。

 うんちは運河で分解されるが、紙の方はセルロースなので分解されるにしても少々時間がかかる。

 朝は、もともと美味しくない上に干涸らびてしまった生協のフランスパンをフレンチトーストにして食べる。
 あんなパンが、と思うほど美味しく化けるもんだ。厚化粧の女って感じ?
 厚化粧でも何でも、結果がよろしければ大歓迎。
 大切なのは出自でも経過でもなく結果である。

 雨降りだとネットに繋げない、という事情を知らない人は理解できない因果関係。
 雨だけ上がってもベンチが濡れていると座れないしね。

 というわけで、居間のテーブルでお仕事開始。

 時々、ゴンドリエレの声がするので窓の外を見てみる。雨の中、傘を差して乗っている観光客。船頭さんは麦わら帽子が雨よけ。フランス語で案内をして通過していく船頭さんもいる。

 昨日、更新したイタリアへ来てからの最高執筆枚数を達成して、一旦休憩。

 妻が「米を炊く」と言い出したので、鍋で炊いた。
 計量もままならない山勘でやったらいい感じのお焦げが出来たので、インスタントの中華スープをかけたら立派な中華お焦げ料理になった。

 ちなみに、生協で数種類の米が売られていて、日本と同じ短粒米も売っている。2kgで1.5ユーロくらい。スパゲッティの約半額。

 ちなみに、日本では国産米よりも輸入品のスパゲッティの方が安いので、「貧乏人は麦を食え」状態になっている。

 午後の買い物は、BILLAへ。(日曜の生協は13時で終わりだった)
 Barilla のパスタが1Kgで99セントのセール。安いなあ。この国、生きていくのが楽だなあ。
 ベネチアはイタリアの中では物価が高いはずなのだけど、でも安い。
 横浜であきたこまちは1kgあたり特売でも350円くらいするもんなあ。

 到着以来、けっこう歩き回っているけど、いまだ、ベネチアで楽器屋やCDを売っている店を見かけない。

 午後5時、次の休憩のため、散歩がてらサンタルチア駅の無印良品へ。
 シャワーで身体を使うメッシュのタオルを購入。5.25ユーロ。(日本なら300円あれば十分だけど)

 帰宅後、パンと軽いつまみと、そして安ワインとで軽食タイム。
 ワインのアルコール度数の低いのがいいね。
 酔いたいのではなく、そこそこ美味しいものをつついて良い時間を過ごしたいのだ。

 午後7時過ぎから、また仕事。
 前半のハイライトシーン。ここができれば小説が成立する。
 この小説を書きはじめて最高の日産原稿枚数。
 このまま、調子を維持したい。

2012年05月05日

朝食前にパンを買う暮らし

Rxxx.jpg

(ゴンドラ渋滞中 本文とは関係ありません(笑))

 午前7時50分起床。ちょっとゆっくりだった。

 COOPのパンがひどかったので、Majer にパンを買いに行く。
 ヨーロッパは朝早くからパン屋が開いていて、朝食に焼きたてのパンを食べられる。
 以前、アントワープ(ベルギー)にしばらく居たときもそうだった。
 日本の昔の豆腐屋みたいなものだね。

 何種類もあって値段もわからないのだけど、試しに外に胡麻のついた黒パンを。
 2.4ユーロと日本並みに高いけど、とっても美味しかった。

 午前九時前、ゴミ清掃員が路地に出されたゴミを集めて回っている。

 こっちに来てすぐに気づいた違いがいろいろ。

 歯垢がたまらないので歯磨きが楽。
 食べ物が違うと歯の汚れ方が違うようだ。

 身体も汚れない。
 自動車がなくて、煤煙を上げる工場もないので、空気がきれいなのだと思う。
 夜の星がきれい。
 日本にいると、ずっと理由もなくよく軽い咳が出た(アレルギーじゃないかと医者に言われた)のだけど、こちらへ来たらぴたりと止まった。
 その代わり、綿花のような白いふわふわが一日中空気中を舞っている。なんだろう。

 夕方、日が入らなくなった後、窓を閉めていると部屋が冷えてくる。
 レンガや石でできているからだろう、気温よりも建物が冷たいのだ。窓を開けると暖かい空気が入ってくる。

 西洋は洗剤や石鹸や整髪料の匂いが強い。

 キッチンの掛け時計はぜんまい式だ。(カチカチうるさい)

 窓の下の運河を通るゴンドラを見ていると、ピアノフィニッシュの黒い船体と椅子などの装飾の感じが日本の霊柩車にそっくりだと思う。

 さあて、〆切がどんどん迫ってきている。
 今日はあまり遠くへは出かけないで、静かに仕事をしてすごすよ。

 昼は今度は BILLA (計ってみたら歩いて3分50秒)でパンとトマトとチーズを買い、在庫のハムとでパニーノ(サンドイッチ)を作って食べる。
 僕にとって立食い蕎麦はちゃんとした昼食でサンドイッチはそうでないのだけど、当たり前に売っているチーズやハムが日本のご馳走並に美味しいここの町ではその認識を変えて暮らしている。

 イタリアに来て以来、日産で最高枚数の原稿を書いたところで、懸案事項の解決に出発。

 中国人がやっている100円ショップ的雑貨屋へ。
 食器を洗った後の水切りカゴ、足踏み式のゴミ入れ、などを見つけ購入。
 これで台所がぐっと使いやすくなった。ほっとひと息。
 作業しにくい台所というのはとってもストレスフルなんだよね。

 あと残り必要な台所アイテムは、砥石(cote)と24センチくらいのフライパン。
 キッチンの刃物がすべて切れない。
 トマトの皮に跳ね返されている。

 夕食は久々に近くへ出るつもりでいたけど、結局、めんどさくなって prosecco だけ買ってこようと近所の量り売りの酒屋にペットボトルをもって買いに行き、間違えて赤ワインを買ってしまった、というオチも付けて自宅で食事をすることにした。
 量り売りのワイン屋には、観光客はこないので看板すらろくにない100%ローカル。

 ワイン屋に行ったその時刻、広場にはマリオネットの大道芸人が出ていて、子どもたちがそれを取り囲む。その姿が昔の日本の紙芝居屋みたいだと思った。
 子供の多い町はよい町だ。

 夕食。スパゲッティ・ペペロンチーニにアスパラガスのソテーを載せたやつ。
 おかずは、トマトにモッツァレラチーズを載せたやつと、茸のオイル漬け、スタッフド・オリーブ。
 それと間違って買って来た、1リットル2.2ユーロの量り売り赤ワインを少々。
(水牛じゃないモッツァレラチーズは、生協ブランドでわずか98セント)

Rxxx.jpg
(大混雑のサンマルコ広場付近)

2012年05月04日

スーパーを巡る旅

 ゴミ出しは、普通ゴミに関しては毎日。
 ガラス(この分類には、PETやプラスチック、アルミが含まれる)は、近所の人の出す日を見極めてその日に、と言われている。

 夜のうちに玄関の前に出しておくと、朝までに回収に来ると聞いていたが、実際は朝10時くらいまでに集めに来るようだ。
 ベネチアには自動車はないから、ゴミ回収員も路地から路地を歩いて集めて回るわけで、大変な仕事だ。

 というわけで、初めてのゴミ出しで、夜に出したゴミが朝になくなっていないから、ちょっとびっくりしたけれど、よそのうちのものもでているから、しばらく様子を見ているうちにやがて、収集員が来て持っていったようだ。

 路地の清掃も、ユニフォームを着た人がときどきやっている。
 全島、どの路地も観光客が歩くし、犬の糞は頻繁に放置されているし、鳩やカモメの糞もあるから、掃除の仕事もなかなか大変だと思う。

 それでも、ベネチアのそうしたインフラはかなりしっかりと機能している。
 明かりにしても、どんな狭い路地にも街灯がついていて、夜中でも真っ暗になる道はない。
 治安はとてもよく、広場のベンチでパソコンを拡げて仕事をしていても、かっぱらいに遭う不安はない。

 さてこちらは、仕事は仕事で淡々とこなしつつ、気分転換に生活改善に手を付ける。

 当面の問題は、食器を洗った後の水切りがないこと。
 ゴミを分別して捨てておくごみ箱がないこと。
 鍋はたくさんあるがフライパンは小さなものしかない。
 洗いやすく、捨てやすくないと、料理の楽しさが半減する。

 ベネチアは「ここへ行けば何でもそろう」という大規模店がない。
 ごみ箱や食器の水切りをどこで手に入れたらいいかわからない。

 というわけで、とりあえずカナレジオのスーパー BILLA へ行ってみることにした。
 歩くと結構遠いのだけど、トラゲット(観光用でない渡し船のゴンドラ)をつかえばかなり近道ができる。
 と地図で確認して最寄りのトラゲット乗り場へいってみるが、岸のこっちにも向こうにもゴンドラの姿はない。いくら待ってもそれらしいものは現れない。
 休業とかいつが運行時間だとかそんな表示もない。

 しかたなく20分以上歩いて BILLA へ。
 この店は初めて行くわけではないが、家の近くのCOOPばかり行っていたものだから、品揃えの豊かさに興奮する。
 それでも調理器具はごくわずかしかなく、買う決心をするには至らない。
 店からリアルト橋よりの Canpo S.Sofia にあるトラゲットは運行していたので、50セントで魚市場のところまで運河を渡ることができた。
 大運河を渡るにしても、リアルト橋は観光客で混雑しているので、用事があって使う通行路としてはひどく効率が悪いから、50セントの渡し船はありがたい。

 広場へでてネットに繋ぎ、BILLAの他の店舗を検索。
 なんと、家の南の近いところにあるではないか。
 というわけで、仕事から帰ってきたカミサンと合流して、S.POLO の BILLA へ。
 カナレジオ店ほど大きくないけど、食料品的には使える。

 夕食は、Penne rosso con tonno e funghi.
 ツナとマッシュルームのトマトソースのペンネ。
 1リットル1.4ユーロで買った箱入り白ワインは不味かった。
 もう少し高いのにしようと思う。

2012年05月03日

買い物の練習(笑)

Rxxx.jpg
(朝の Campo San Giacomo da l'orio = ここのベンチが僕の仕事場のひとつ)

 朝一番に下まで新聞を取りに行く。
(家ではインターネットがつながらないのでサン・ジャコモ広場へ「朝日新聞デジタル」をダウンロードしに行くことを「下まで新聞を取りに行く」ということにした)

 朝食はスクランブルエッグに昨日のペスカトーレソースをかけたもの。

 こっちのプチトマトは枝付きで、一粒一粒、味も大きさもバラバラ。
 それが自然なはずなのに、日本の野菜はおかしいと改めて思う。

 そういえば、放射能騒ぎの時に、二股のニンジンやトマトが獲れたのを放射能の影響で奇形ができた騒ぐ人たちがいたのを思い出す。
 自然というのは不揃いなものなのだ。不揃いこそが自然のなせる技だ。
 工業製品じゃないのに、粒の大きさも色も味も全部揃ったプチトマトの方がよっぽど異常。

 アメリカもそうだけど、ベネチアの玉子は黄身の色が薄い。
 日本の玉子はエサで色をつけているのでオレンジ色をしている。色が濃い方が栄養があると勘違いしている消費者のために赤いエサを食べさせて色をつけているのだ。
(テレビでやっていたけど、ニワトリに緑の餌を食べさせると緑色の玉子も産ませることだってできる)

 バスルームの電球が切れた。

 朝食後は再び広場でメールのやりとりを済ませ、COOPで買い物をして帰ってくるといういつものパターン。
 Posso avere una borsa ?
 ゴミを捨てる袋が必要なので、今日はスーパーの袋を買った。一枚10セントを2枚。

 昼食はハムとチーズとパン。
 ヨーロッパはどこでもだいたいパンは美味しいのだけど、ここのCOOPのパンはいまいちだ。

 広場に行くたびにCOOPに立ち寄るのをしばらくの間のルールにしているので、二度目のコープでは、一番安いビール、追加のトマトペースト、追加の発泡水、オリーブの瓶詰め、唐辛子、オレガノ、などを買う。

 これで基本的な調味料(塩、砂糖、アチェートバルサミコ、オリーブオイル、白ワインビネガー、黒胡椒、唐辛子、オレガノ、バター、パルメザン・チーズ)が揃ったので、まずまず自由に料理ができるようになった。
 シトラスのシロップというのも置いてあって、試しに嘗めてみたら、酸っぱくて少し甘くて、サラダなんかに使えそうな味だった。
 
 イタリア料理は、日本でも家やレストランで食べているので、イタリアに来てイタリア料理だけを食べていても、異国で口に合わないものを食べている感じが全然ない。
 日本で食べている料理が、一部分だけに範囲が狭まっているだけのことだからだ。

 食事に関しては、どの国よりもイタリアが馴染む。
 アメリカでは同じ味なのはステーキとハンバーガーだけで、中華も日本食も日本とは味が違う。

 午後3時過ぎ、妻が昼食抜きで帰ってきたので、ペンネを茹でてトマトペーストとチーズをかけるだけの手抜き料理。
 瓶詰めの「キノコのオイル漬け」「スタッフドオリーブ」をつまみに出して、ベルギービールを飲む午後。

 その後、仕事の続き。
 途中、電気のエクステンションコードを買いに出る。
 部屋が広すぎるので、電源の延長コードがないと人間が壁に貼りつかざるを得なかったのだ。

 バスルームの天井の電球を交換しようと椅子を二段積んで試みるも、カバーの外し方がわからない。
 見えないところがどうなっているのか、日本の電気器具の常識が通用しないのでお手上げ。
 無理にやったら壊しそう。
 とりあえずもうひとつバスルームがあるので、問題解決は明日以降とする。

 夕食はサーモンのコットレッタ(薄いカツレツのこと)の予定。

Rxxx.jpg
(昨日の買い物)

2012年05月02日

日常生活

Rxxx.jpg

 このところ悪くなっていた右肩の調子が今日は少しいい。昨日の引越では、徹底的に右腕を使わないようにしていたからかもしれない。

 窓を全部空けるのは、昨日の経験で懲りたので、開ける窓と普段は閉め切ったままの窓を決めた。

 一週間のホテル暮らしの後、ついに朝ご飯を自宅で食べる。(笑)

 妻は仕事に出かけていき、僕は洗濯をしてから、広場へ出てネットにつなぐ。
 プリンタのドライバーを入手しないと印刷ができない。
 これがデータサイズが大きくてイタリアの回線が遅いので、ダウンロードに30分かかる。
(実は朝食前に一度やりにきて時間がなくて諦めて一時帰宅した)

 細々と足りないものがあるので、少しずつ調達。
 
 COOP でニンニクとパルメザンチーズを買って帰って、昼もひとりで自炊。スパゲッティ・ポモドーロ。

 うまい!

 ずっしり重いパルメジアーノ・レジアーノが10ユーロくらいしかしないので、チーズおろし器で毎回おろしてたくさんかけるだけで、オリーブオイルにガーリックの薫りを移してから市販のトマトソースいれただけのソースを絡めたスパゲッティが、一気に美味しくなる。

 好きなときにコーヒーが飲めて、どこで何を食べるか考えずにあるもので食事を作ることができる。
 やっぱり、その当たり前のことができる自分の家はいいな、と一週間のホテル暮らしの後に思う。

 窓を開け放っておきたいが、ハトが飛び込んできそうだというジレンマ。部屋の中をハトが飛び回る騒動が目に浮かんでしまうから。

 時折、窓の下の運河を観光客を乗せたゴンドラが通過していく。家の下は運河の中でもかなり狭いので、ある意味、ベネチアらしいというか、ゴンドラならではの楽しみ方ができる裏路地観光だ。
 反対の窓の下にある Ponte Storto (斜め橋)から写真を撮る人たちが多いのも、ベネチアの狭いところがある種の魅力になっているってことらしい。 

 外は暖かいが、煉瓦造りの建物なので、窓から日が入らなくなってくると、部屋の気温が下がってくる。

 午後4時過ぎ、二度目の wifi。
 広場は子どもたちがいっぱいいて、サッカーをやったり、ただただ走り回ったり。
 ちなみに、イタリアでは出産費用は無料。
 少子化を社会問題として捉えている日本で出産費用が高いのは理不尽だと思う。

 ついでに二度目の COOP。
 袋をくれないので、背中のリュックに入る分だけ、何度かにわけて買う。袋は買ってもいいのだけど、買い物の練習を兼ねて。
 パン、魚介のミックス、マッシュルームの瓶詰め、水。

 夕方、妻から電話があり、外食してくるというので、こちらは予定通り、スパゲッティ・ペスカトーレ。
 コープで買ったできあいの「海の幸ミックス」は、ゆで加減が塩っぽかったな。
 トマトソースには塩を入れず、上からかける擦りおろしパルメザンチーズを塩代わりにするのだけど、食材の塩は抜けない。

【本日の失敗】
 砂糖だと思って、コーヒーに岩塩を入れてしまった。
 砂糖はズッケロだということぐらいは知っているので、オリジナルの袋に入っていれば間違えないのだけど、キッチンのビンに入っていたもので。
 何度もモカでコーヒーを入れているけど、初めて砂糖を入れてみて大失敗。

Rxxx.jpg

2012年05月01日

アパートで新生活

Rxxx.jpg

 午前6時半起床。

 前日に主だったものはアパートに運んである。
 ほぼ身の回りのものを小型スーツケースに入れて9時半、チェックアウト。

 混雑ピーク前の Vaporetto で S.Stae 停留所まで、アパートはそこから4分。
 というわけで、午前10時、引越終了!

 24時間券があと1時間使えるから、と、すぐに家を出て San Marco まで行ってみることにする。

 途中、おそらくは「ため息の橋」へ続く狭い水路への大運河側の入口がゴンドラの大渋滞。
 そこを Vaporetto が警笛を鳴らして蹴散らして定時運行する姿は香港あたりのハイテンションを思わせる。

 水上バスを降りたそのサンマルコ広場がこれまたすごい人出。
 これが反政府デモなら世界中に報道されるだろうという人間の数だ。
(折りしも今日はメーデーである。イタリア国内ではちょっとした混乱があったらしい。テレビを見る限り。たぶん。)

 そうしたなかに、「カフェ・フローリアン」など、伝統のある店が周囲の喧噪を吸い込んでしまうような風格を見せている。

 それにしても驚くほどわずかな日本人しか見かけない。
 不景気が続いて日本人の旅行は完全に「安近短」になっているのかな。
 中国人が完全に取って代わっている感じ。
 団体旅行をしているのはだいたいドイツ人やアメリカ人。

 カナレジオ地区では観光客相手の出来の悪いものを売っている店が多いが、サンマルコ界隈はちゃんとしたものを売っている店が多く、同じガラス製品でもウィンドウから目を見張るようないいものを発見したりする。(同時にお値段も目を見張るものだけどね)

 iPad でナビゲーションしながらリアルト橋まで歩く途中、バールでパニーノ(サンドイッチ)のランチ。

 そこからは iPad で地図を見ながらほぼ最短距離で、午後1時、アパートへ戻る。

 さて、晴れてきたので洗濯だ!
 ドラム式の洗濯機がいろいろなプログラムがあるので、説明書を見ないとわからない。
 というわけで洗濯はイタリア語の説明書の解読から始まる。
 洗濯機のそばに置いてあるさまざまなケミカル品も「たぶんこれが洗剤のように思えるのだが」みたいな感じで、洗濯を始めるまでに20分ほど要したりする。

 日本語・英語のどちらかで済まないと、突然、知能が低下した人間になる。
 それが外国暮らし。

 その後、色々歩いて、合計13000歩。

 夕食の準備をしていたところで、電話があり、ベネチアで講演をした日本の仏教家を交えての会食に誘われる。
 ウクライナ人2人、クロアチア人1人、イタリア人1人、日本人4人で、ピザを食べる。(公用語日本語)

 今日の収穫。
 輪廻という思想は本来仏教にはない考え方だということ。

 ベネチアは湿度が高いのか、洗濯物の乾きが悪いなあ。
 窓が10個あり、しかも外の雨戸と内側のガラス戸になっているので、全部空けると閉めるのが大変。

img alt="Rxxx.jpg" src="http://www.agawataiju.com/diary/images/R0016316.jpg" width="480" height="360" />

img alt="Rxxx.jpg" src="http://www.agawataiju.com/diary/images/R0016321.jpg" width="480" height="360" />